【⭐️2】動機探偵(※読了ならず)
【動機探偵】喜多喜久 作:双葉文庫 2020/8/6(個人的評価:⭐️⭐️☆☆☆)
鈴代若葉(すずしろ わかば)は元弁護士事務所事務員。
依頼人からの、とても法廷では争えそうもない無理難題を丁重に断る所長の姿勢に一定の理解を示しつつも、一方で、例え他人には理解し得ない言い分であったとしても、当人にとっては何らかの理由あっての切実な訴えなのだと消化しきれない思いも抱えてもいた。
やがて所長の引退を機に事務所は畳まれ、若葉は新たな職を求め令王(れいおう)大学の事務員に応募。だが、先進人工知能研究室の名村詩朗(なむら しろう)准教授は、人間が人間らしさたる『非論理性』を人工知能(AI)にあえて組み込むことで、本来なら人工知能が再現し得ない『人間らしさ』を獲得できるのではないかという推論を検証すべく、非論理性データ収集の手伝いを若葉に依頼するのだった。
祖母の遺した出所不明の五振の日本刀。
登山にまるで興味の無かったはずの助教授の滑落死。
突然の婚約破棄。
息子に殺人の罪をなすりつけた父親──短編4話からなるオムニバス。
……と紹介しつつも、2話目(登山中の事故死)途中で挫折。
他に読みたい本を見つけた為、図書館返却期限との兼ね合いで切り上げた──というのもあるのですけど、かといって、後日改めて借り直し続きを読みたいかと問われると、それはないだろうなというのが正直な気持ち。
着眼点(人間の、理屈に合わない言動のあれこれに対する「なぜ?」を解き明かしてゆく)自体はとてもユニークだし、登場人物も特段不快だったり理解不能な言動をとるわけでもなく、話の筋道にも大きな破綻なく、文章も平易で読みやすい……はずなのに、何故か文字を数行追う毎に強烈な睡魔に襲われるという何とも不思議な作品。
恐らく、ストーリー自体がさほど魅力的に感じられなかった(ミステリ要素強めの2話目はまだ何とか読めましたが──といっても、結局読了までは辿り着けませんでしたけれども──1話目は本当に睡魔との戦い過ぎて、読み終えた後も内容がほとんど頭に残らなかった)のが、その要因でしょうか。祖母の遺した日本刀の扱いを巡り、今まで仲睦まじかった夫婦が突然ギスギスするという件も何だか腑に落ちなかったし。
多分に、作者と読者の相性だと思うので、一般論的に語ることは困難なのでしょうが──
それでも、こういった何とも評価しづらい(あからさまな欠点が見当たらないのに楽しめない)作品に触れる度、「面白いと感じる作品と、そうでない作品との違いって何だろう?」と考えてしまう由。